Facebookの「Reduceボタン」設置に見るパーソナライズとビジネスの臨界点

萩原静厳
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こんにちはビッグデータエバンジェリストの萩原静厳です。社内ではビッグデータを扱ったサービス進化を推進しています。弊社で展開しているサプリシリーズは来訪頻度が高く滞在期間も長いサービスなのでビッグデータを使ったサービス改善はとてもニーズがあります。そして彼らの人生に対して貢献できる魅力と責任があるので日々熱を上げて取り組んでいます。それに関する記事を書いていきたいと思います。

Facebook「非表示」でなく「少なくする」機能を新規追加

さて先週こんな記事が出てました。

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「個別の投稿を非表示にする」、「特定の友達の投稿をすべて非表示にする」に加え、「特定の友達の投稿の表示を少なくする」という選択肢が加わる。また、フォローをやめた相手の一覧・復活が簡単になる。

ITmedia

私は日々ビッグデータとUXのつなぎドコロを研究しているのですが、その立場の人間として見逃してはならない機能です。Facebook上ではいままで「非表示にする」という設定はできていましたが、Reduceつまり「表示量を減らす」ということをカスタマにさせようとしているわけですね。カスタマからすると「非表示にする」という0or1についての意味はすぐわかるのですが、「表示量を減らす」という0でもなく1でもなく、はたまたその途中のどこかもわからないあいまいな指標は理解できるのでしょうか。またデータサイエンス的UXデザイナーから見ると「いよいよ限界が来てしまったなぁ」という印象を覚えています。

Facebookのやろうとしていることはあくまで収益増

ここ半年くらい、Facebookのタイムラインアルゴリズムの変更は結構話題を提供してきていました。

フェイスブックがユーザー689,003人の感情をコントロールする
http://www.huffingtonpost.jp/kazuhiro-taira/post_7921_b_5541959.html

Facebookは2012年1月に、投稿内容がユーザーに与える心理的影響を調べる実験を実施。68万9003人のユーザーを対象に、ニュースフィードに掲載される友達などからの投稿を調整した。

個人的にもここ半年でタイムライン上のに掲載される顔ぶれが少なくなってきたように思っていました。おそらく投稿する人が減ったという話でなく、Facebookからすると「タイムラインに出てくる顔ぶれ(ソーシャルグラフ)を狭くすることによって閲覧者の来訪頻度や記事閲覧数が増えて結果的に広告売上が伸びる」という分析が出てきて、それに合わせてチューニングをしてきたんだろうと思います。

結果として彼らの収益は大幅増を達成したのだと想像できます。

FacebookのQ3決算はモバイル好調で大幅な増収増益、経費も拡大
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/14/102901668/

米Facebookは現地時間2014年10月28日、同年第3四半期(2014年7~9月)の決算を発表した。売上高は32億300万ドルで、前年同期と比べ59%増加した。米国会計原則(GAAP)ベースの純利益は8億600万ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.30ドル)と前年同期から90%増加。営業利益は同90%増の13億9700万ドルだった。

収益なのか利用者なのかの試行錯誤

ある意味成功なのだと思います。ただグラフを狭めたがために「あの人の発信がやたら出てきてウザい」とか、「あの子のリア充っぷりと表現の仕方がウザい」という反応も同様にして出てきたのでしょう。そういう流れから苦肉の策としての「Reduceボタン」が出てきたのではないかと思います。

ビジネスとしては成功を収めているのですからアルゴリズムは戻すことはしなかったのです。この金をとるか、カスタマを取るかという判断においてFacebookは金を選択したのだと見えるのです。結果的にFacebookはアルゴリズムを追求することを諦めてカスタマに投げてしまったという状況になるわけです。

「我々はどのように判断してカスタマのためにアルゴリズムの追求をするのか」を考える1つの大手パーソナライズ企業の選択かなと思います。

 

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