プロダクトチーム ( エンジニア、デザイナー含む ) で保育士体験をしてきた話

こんにちは、プロダクトマネジメントチームの川畑( @ku_suke )です。

担当プロダクトのkidsly(キッズリー)に何人か新しいメンバーが入ってきたということもあり、顧客理解の一環としてチームメンバーで保育士体験をしてきました。今回はキッズリーを初期よりご利用いただいている園に協力いただき、0~5歳の元気いっぱいの子どもたちと1日を過ごしました。

キッズリーとは?

保育士と家族のコミュニケーションが深まれば、子育てはもっと豊かになる。そんな想いから、キッズリーは生まれました。
キッズリーは、保育にかかわる様々な業務を支援しながら、保育園と保護者のコミュニケーションを深めるサービスです。

良いプロダクトを作るには真の顧客理解が必要』と頭では分かっていても、なかなかそのような機会を作ることは難しいと思います。実際に体験してみると保育士さんたちが入れ替わりテキパキと保育業務をこなす姿に圧倒されたり、お昼休憩時にお話を交わす中でお子さんたちのことを第一に考えている姿勢を直接伺えたりと、サービスを作る私たちにとって貴重な体験となりました。

事前準備ワークショップ

ユーザーストーリーマッピングの作成

まず、現地に行く前に事前知識を共有するためのワークショップを実施しました。はじめに保育現場を比較的よく知る営業担当2名と開発チームでユーザーストーリーマッピングを作成します。これは園長先生、保育士さん、保護者の3つをタイムラインに並べ、次のようなイベントを書き込みます。

  1. 8時から子どもを預かる
  2. 13時から午睡ごすい(お昼寝のこと)
  3. 15時に早番と遅番の引継ぎ

プロダクト設計に使うものよりはもっとざっくりしたものでしたが、『保育士さんってそんなことまでしてるんだ!?』という驚きが各メンバーから出てきました。

さらに、営業ヒアリングや資料を基にペルソナを作成したり園内の見取り図を作成しました。見取り図は園庭のある大き目の園と定員19名以下の小規模園と2パターンを想定して作成しました。これも保育現場を見たことのないメンバーからすると給食室やトイレの配置などの想像が全くつかなかったようです。

これらの業務フローおよび、そのなかでキッズリーが果たせる役割の仮説を議論し、保育士入門の本を回し読みしながら当日に備えました。

当日~午前の体験

お食事エプロンは自分で片づけます

いよいよ本番の日を迎えました。今回は神奈川県川崎市にある園にご協力いただき、朝9時より体験がスタートしました1)本当は8時からが園児を預けるピークタイムなのですが、不慣れため、現場の保育園に迷惑がかからないように1時間ずらしてスタートしました。。ここでは、お子さんを預けに来るパパママと保育士さんの会話を聞いたり年齢ごとに異なる持ち物を観察することができました。

この後に基本的な説明を受け、メンバーは各年齢のクラスに分かれて保育体験を行います。バナナやふかし芋などの『朝おやつ』を食べた後に公園へお散歩に行ったり、絵本を読み聞かせるなどクラスごとの活動を行います。どれも慣れるまでは自由な子どもたちを相手に非常に苦戦しました。

そして実際に体験して分かったのですが、保育中はそう簡単にスマホを手に取れないということです。

0歳児は寝たり起きたりするペースが皆バラバラなので常に誰かしら抱っこする必要があります。2歳児にもなると皆好き勝手に歩き回るので、しっかり集団生活が出来るようサポートしたりトイレのお世話をスムーズにこなす必要があります。さらに、スマホを出すと「キッズリーみせて!」と子どもたちが興味を示すこともありました。

そのため、キッズリーを使うにしてもスマホを全スタッフが常時チェックできる環境ではないことを改めて認識しました。もちろん、保育士さんはクラスに複数人つきますしサポートの方もいらっしゃるのですが、業務端末の台数にも限りあるなど制約事項が明確になりました。

一方で、公園にいても全体の様子が簡単にメモ出来たり2)紙の時は全員分の連絡帳を持ち運んでいたこともあったそうです。朝の登園時に「今日おやすみします!」の電話が殺到しない点は、キッズリーが上手いこと業務フローにフィットしているなと感じました。

午睡が業務遂行のポイント

午睡用のベッド

年齢にもよりますが、食事後の13時~15時前後が午睡の時間です。この間に保育士さんのお昼休憩や早番・遅番の引き継ぎ、各種書類作業を行います。

主な書類は以下の通りです。

  • 連絡帳
  • 日案・週案・月案(ひとりひとりどのような目標をもって保育するかの計画と振り返り)
  • クラスだより
  • 保育で使う飾りなどの工作

キッズリーは既に『連絡帳機能』をアプリとして提供しているだけでなく、『クラスだより』に似た機能として『写真投稿機能』も提供しています。壁の掲示物を画用紙などで作った後、キッズリーの『お知らせ機能』で配布している園もあるようです。

工作にいそしむエンジニアたち

これらの作業は量が多いので、「スマホで代替することが果たして効率化になるのか」という点も含め、休憩中の保育士の方と雑談をしながら苦労するポイントなどをヒアリングしました。例えば、引継ぎ用にA3の園児一覧シートを使ってざっくりとしたメモを書き込まれており、「これは紙のままの方が効率がよさそうですね。」と話したこともありました。

一日体験を終えて

事前に知識としては持っていた午睡時の業務も、子どものペースは一人一人異なるので予定通りにいかないことだらけ。保護者からの連絡は随時届いたところでスマホを確認するタイミングは1時間に1度が精一杯ではないか、など一つ一つの機能やUIを設計するときもリアルな場面を想像してストーリーを設計できるようになりそうです。

特にキッズリーでは、機能の細かい使い勝手に関してデザイナーやエンジニアが協力して決めるため、より現場に沿った判断が出来ることは大きなメリットだと感じました。効率化はもちろんのこと、子どもたちに良い保育を提供したいという想いにも応えられるプロダクトを作りたいと思いました。

今回の見学以外にも、キッズリーチームでは保護者の方に座談会形式でのインタビューを実施したり、共同研究を行っている鎌倉女子大にお伺いし研究発表会に参加するなどの活動を行っています。

短期的に見ればエンジニアリング・デザインリソースを何人日も消費してしまうのですが、中長期的には保育現場にとって喜ばれる製品に繋がります。なによりもキッズリーの目的である「子どもたちにより愛情が注がれる社会」を実現する近道だと考えています。

おまけ

まだまだ女性の方が多い保育現場。「よかった!今日は男手がこんなにも来てくれた」という園長先生の期待に応えるため、菜園の土起こしのお手伝いもしました。日頃MacBookより重いものを持ち運ばないエンジニア陣も、シャベルや鍬を手に青空の下で勤労を楽しみました。

見学受け入れの恩返しが少しでも出来てよかったです。

脚注   [ + ]

1. 本当は8時からが園児を預けるピークタイムなのですが、不慣れため、現場の保育園に迷惑がかからないように1時間ずらしてスタートしました。
2. 紙の時は全員分の連絡帳を持ち運んでいたこともあったそうです。

ku-suke

Lv.
4
EXP.
973

2016年中途入社。アプリエンジニア、プロデューサ、広告代理店でコンサルタントなどを経由してRMPではプロダクトオーナーをつとめる。

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